受験票の写真撮影について
第19回:受験票の写真撮影について
夏休みも残り少なくなり、気づけば入試まであと半年ほどになりました。
学習の進み具合も気になるところではありますが、
今日は、受験票に貼る証明写真について考えてみることにしましょう。
受験票の写真なんて本人確認さえできればよいので、
それほど気にする必要もないのでは? と思うかもしれません。
確かに合否に直接関係するものではありませんが、
入試当日の緊張しているときに見る自分の写真は、よく撮れている方が気分も上がりますし、
ここまでよく頑張ってきたね、自分! と励まされることもきっとあるはず。
合格先の学校によっては、受験票の写真をそのまま学生証に使用する場合もあるというので、
できれば多少の気遣いをしておきたいものです。
そこでファッション雑誌などで活躍するカメラマンとヘア&メイクの方に
証明写真を撮るときの準備やコツを聞いてきました。
まずは撮影の前日はよい睡眠をとること。
勉強時間の確保はもちろん大事ですが、
鏡を見て疲れた顔をしていないか、たまにはまじまじと自分の顔を観察してみましょう。
目の下にくまはできていませんか。
顔色が悪いなぁ、なんてことはありませんか。
撮影のコンディションチェック以前に、
日頃の体調不良や気持ちの落ち込みも鏡は正直に映し出します。
これから先、ハードな受験勉強の日々が続きますから心身の健康の再確認としても、
顔や表情のチェックをおすすめします。
そしてもし顔色やむくみが気になるようなら、
むくみ解消のマッサージなどもしておくと血行を良くし、
顔色の改善にも役立つとのこと。
気分転換にネットなどにでている、
ちょっとしたフェイスマッサージをしてみるのもよいでしょう。
そして前の晩は良質の睡眠を心がけましょう。
次に撮影当日について。
証明写真の撮影は、証明写真撮影機や写真館を利用したり、
学校で集団で行われることが多いかと思います。
あるいは証明写真アプリで撮ることもあるかもしれません。
どの撮影時にもあてはまるのは、“白いハンカチ”と“小さな鏡”を用意しておくとよいということ。
白いハンカチは、ひざの上や、ひじを90度程度に曲げた両手の上に広げて置き、
簡易の“レフ板”として使います。
いわゆる“女優ライト”のかわりのようなもので、
下から光を反射させ、顔の影を消し、肌を明るく見せる効果があります。
カメラマン、ヘア&メイクのお2人が、
「顔色をきれいに見せたいなら、これは大事!」と口をそろえておっしゃっていました。
確かにYouTubeなどのオンライン動画などでも、
さまざまなライティング道具が使われていたりするので、
その効果はみなさんも目にしたことがあるかと思います。
白いハンカチは、いちばんシンプルな小道具ですが、
それなりの効果があるので、ぜひ試してみてください。
そしてもうひとつ、小さな鏡ですが、
撮影ギリギリまで手に持っていて、
髪の乱れをチェックするのに使います。
証明写真撮影機には備え付けの鏡があるかと思いますが、
学校での集団撮影などでは時間制限もあり、
細かいところをチェックしてもらえない場合もあります。
おくれ毛や髪のハネなどは、
撮影の椅子に座った時点で最終チェックができるよう、
ギリギリまで鏡を手に持っておくとよいでしょう。
スマホの鏡アプリなどでもOKです。
また、大人だったら、いつもよりメイクを濃いめで、
チークやリップの色もやや強めにするのだけれど……と語るヘア&メイクさん。
メイクNGの学生さんだったら、
唇につやがでるように、リップクリームをつけて潤いをプラス。
眉毛のボサボサを整える(男子も!)だけでも、だいぶ印象が変わると言います。
撮影直前には、上唇と下唇をギュッと押し合って、
唇の血行を良くするのもよいと教えてくれました。
表情も、口角をちょっと上げることを意識して。
自分ではにこやかにしているつもりでも、
鏡で見たら、あれ、ちょっと目が怖い?なんてこともありますから、
事前に鏡の前で練習するのもよいかもしれません。
口角が下がっているのと上がっているのとでは、
表情がだいぶ変わるので、意識的に口角を上げるよう、気にしてみましょう。
きれいに写る証明写真の撮り方のコツは、
受験票以外にパスポートや履歴書などの証明写真を撮るときにも役立ちます。
親子で覚えて、ぜひ試してみてください。
すてきな表情の写真がとれますように。
プロフィール
文/野々瀬広美
編集・ライター。生活実用の出版社3社での会社員生活ののち、フリーランスに。暮らしまわり・ハンドメイドのジャンルを中心に取材・編集・執筆などを手がける。編み物とサッカー観戦が好き。図書館司書の資格を持つ。