スマホやゲームとの付き合い方

 
 
 

 
 
 

第14回:スマホやゲームとの付き合い方

 
 
 
受験期に関わらず悩ましいのが、子どものスマホやゲーム機の使い方。
 
 
 
隠れて、あるいは堂々とスマホの動画を見続けたり、ゲームをやめない子どもに
 
「いい加減にスマホを見るのをやめなさい!」
 
「もうゲーム機は取り上げるよ!」
 
などと怒りモードで強い言葉を投げかけた経験はないでしょうか。
 
 
 
振り返れば私にもそんな時期がありました・・・。気持ちはとてもよくわかります。
 

 
 
 

 
 
 

 
そんな親の気持ちを、中高一貫校で教務主任経験のある先生に相談してみると、
 
 
 
「実は子ども自身も、
 
スマホやゲーム機を手放して受験勉強をしたいけれど気持ちや行動をコントロールできない、
 
やめたいのにやめられないという状況で悩んでいることも多いんです。
 
なので、親にきつく言われても、そんなのわかってる!
 
とますます心を閉ざすことになるかもしれません」
 
と話してくれました。
 

 
 
 

 
 
 

 
では、どう接したらよいのか。
 
 
 
まずは、スマホやゲーム機を無理やり取り上げるのではなく、
 
スマホ漬けにならないためにはどうすればいいと思う? 
 
勉強とゲームの切り替えは何時くらいにする? 
 
などと子どもにたずねながら、
 
スマホやゲーム機を使うときのルールを子ども自身に考えさせることが大事だといいます。
 
 
 
親があれこれ決めるのではなく、
 
対話の中で子どもが自分で答えを出す作業をするというわけです。
 

 
 
 

 
 
 

 
ただ、ルールを決めることはできても、それを日々実行できるかはまた別の話。
 
 
 
ここからは親のサポートも必要になります。
 
 
 
子どもが決めたルールを守るために、
 
親に助けてもらいたいことはあるか、
 
あるとしたらどんなことなのか。
 
 
 
ここでも、親が提案するのではなく、
 
子ども自身がしてほしいことの答えを見つけることが肝心です。
 
 
 
例えば◯時になったら、スマホを止める時間だと声をかけてほしい、とか
 
◯時になったらスマホを持たずに自分の部屋に勉強しに行くから、
 
リビングにいる間はうるさく言わないでほしい、など、なんでもかまいません。
 

 
 
 

 
 
 

 
まずは自分が決めたルールを自分で守るという習慣が作れるよう、
 
親子で一緒に話し合ってみましょう。
 
 
 
ルールをきちんと守れたという成功体験を積み上げることは
 
大人が考える以上に子どもを成長させてくれます。
 
 
 
これは受験の先の子どもの人生にもきっと役に立つはずです。
 
 
 
じれったく思えることもあるかもしれませんが、怒らず、粘り強く
 
対話を通じてサポートしていきましょう。
 

 
 
 

 
 
 

 
また、一見ゲームばかりしているように思えても、よく聞いてみたら
 
本人はプログラミングにとても興味があるようだった、などという場合もありますし、
 
極めれば将来の道につながる可能性だってあります。
 
 
 
スマホ=勉強の邪魔
 
と頭ごなしに全否定するのではなく、うまく付き合う方法を見つけていけるよう、
 
早めに親子で話し合ってみることをおすすめします。
 
 
 
あなたが決めたことならきっと大丈夫、というポジティブな信頼関係を、
 
この受験期に親子で築いていけるよう、応援しています!
 

 
 
 

 
 
 

プロフィール

文/野々瀬広美
編集・ライター。生活実用の出版社3社での会社員生活ののち、フリーランスに。暮らしまわり・ハンドメイドのジャンルを中心に取材・編集・執筆などを手がける。編み物とサッカー観戦が好き。図書館司書の資格を持つ。