【第十三回】入試過去問題集を購入するタイミング ~ 国立・私立・公立自校作成校編(難関校の受験対策向け)

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【第十三回】

入試過去問題集を購入するタイミング ~ 国立・私立・公立自校作成校編(難関校の受験対策向け)

難関の国立高校、私立高校、各都道府県の自校作成校を受験する人にとって、どのくらいのレベルの学力を要求されるのかというのはとても重要です。そもそも、これらを知らずに受験勉強を進めることはできませんよね。

もちろん、塾に通って対策やアドバイスがされているなら、そのカリキュラム通りに進んでいけばよいでしょう。ここでは、塾の利用なし、または最小限の利用で合格することを前提に、入試過去問題集(過去問集)の購入のタイミングについてお話ししたいと思います。

○まずは見通しを持つこと
先ほども書いたように、準備しておく学力・知識のレベルが不明なまま勉強するほど不安なものはありませんし、これほど愚かなことはありません。受験本番近い時期にようやく中学生の全範囲が終了という進み方では、難関校合格は難しいでしょう。また、時間的な問題ではなく、学校の授業のレベルの問題を解くだけでは難関校の問題には太刀打ちできません。もちろん、学校で学ぶ基礎基本はとても大切であることは言うまでもありませんが。
とは言え、中学校の学習範囲を先取りしたから、高校範囲を勉強、さらには大学受験へ向けて……というようにどんどん先へ進んでいけば合格できるかというと、それもまた違います。もちろん教科によっての違いはあります。英語、国語(現代文も古典も)、社会については、先に進んだとしても高校受験の役に立つでしょう。しかし、だからといって学習事項だけ進んでもダメですよね。入試には試験時間がありますから、その時間内で合格レベルの解答をできるだけのスピードが必要です。そのためにはタイムプレッシャーをかけた演習も必要になります。一方、数学や理科に関しては、高校で学ぶ内容や知識は中学校とはガラッと変わります。逆にいうと、高校入試の数学や理科は、中学校の学習範囲+ちょっとの範囲内で問題を難しくして出題するということなのです。中学範囲を超えて先に進めば進むほど受験の内容とはかけ離れてしまうのです。

○逆算すること
では、難関校合格には何が必要でしょうか?一番大切なのは「スケジューリング」です。いつまでに何をどこまでやるか。この見通しを持つことこそが志望校を決めると同時に必要となります。その見通しを持つためにはどうすればよいかですが、これは簡単。「ゴールを知ること」です。「何をどこまでやるか」を知れば、あとは逆算をすることです。志望校合格というゴールと、今の自分のいる地点を考慮して、質的・量的な「やるべきこと」を本番までの時間の中にあてはめてスケジュールを作りましょう。もちろん、大雑把でいいのです。その都度修正しながらで構いません。

○ゴールを知るために
ゴールを知るための最も簡単な方法は、実際に出された問題を見ることです。つまり過去問集を利用することです。実は、書店に行くと、難しい学校ほど早く過去問集が発売されます。これにはちゃんと意味があるのです。本来であれば、少しでも早めに問題内容を確認して、スケジュールを作りたいところ。先取りをした人なら、実際解いてみて自分に足りないところを確認。マイペースな人なら、その時点から、ペースを変えることができる。難関校志望の人はそろそろゴールを知らなければいけない時期ですよ。少なくとも冬休みの時期には演習にたっぷり時間を使えるようにするため、求められる学力や知識と今の自分を比較しましょう。そのために今は過去問集を手に入れてなければいけない最後の時期だといえるでしょう。

共通問題の公立高校志望の場合は少々違いがありますので、それはまた次回。こちらは焦らず、まずはしっかり基礎・基本を学習してください。

text by吉原 功/Kou Yoshihara
プロフィール:中学、高校入試の受験指導に長く携わり、これまでに数多くの受験生を志望校へと導いている。公立中高一貫校入試の指導経験も豊富である。現在は都内において、自身の教室での指導を行っている。