【第六回】 「どうやって分析しよう」―入試過去問分析の方法- ~公立中高一貫校適性検査対策編

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【第六回】

「どうやって分析しよう」―入試過去問分析の方法-
~公立中高一貫校適性検査対策編

前回のコラムで、「入試過去問題集(過去問集)は問題分析に使うべき」と書きましたが、今回は具体的に、どんな方法で使えばよいのかを紹介したいと思います。

まずは、大問の構成を把握しましょう。都道府県内に新しく公立中高一貫校ができて共通問題になったり、校長先生や担当の先生が変わったり、といったことによって問題構成や傾向が多少変わることなどもありますが、一度型ができたものは大きくは変わりません。ですから、まずは前年度の問題を使って、「大問数」、「問題配置」、「小問の設問数」といった形式を調べます。次にそれぞれの大問を区切って、「テーマ」、「設問で問われること」、「要求される(計算などの)レベル」、記述問題であれば「答えるべき文章量」を感じ取ってください。このときタイムプレッシャーをかける必要はありません。焦る必要はないので、ひと通りその大問を解くのにどれくらいの時間がかかったのかは把握するようにしてください。同様に、それ以前の年度の問題の分析も繰り返し行いましょう。この問題分析がしっかりできればできるほど、今後のみなさんがするべき勉強、合格するために必要なこと、身につけなければならないことが具体的に導かれるはずです。もちろん、過去問集の巻頭には、出版社による分析もあるので、参考にしてください。とはいえ、受検生のみなさんにはそれぞれ得意不得意もありますので、「自分に合った対策」をとることが合格への一番の近道だと思います。そして、本番同様の「実戦的演習」として、自分が立てた時間配分を模擬試験で試してみましょう。「問題配置」がわかれば、試験本番の時間の使い方、時間配分も組み立てができるはずです。

さて、分析をしたうえでどのように勉強をすればよいのかも大切です。

公立中高一貫校の最初の設立から20年以上がたち、他の都道府県や同じ地域でも、別の学校の良問が参考にされて作問されることが増えてきました。そこで、分野ごとに章立てしてある問題集(東京学参発行のものなら『公立中高一貫校適性検査対策問題集 総合編』)の中から問題を選んで演習をしていく、時間に余裕があるなら分野別の対策問題集(同じく『公立中高一貫校適性検査対策問題集』シリーズの『資料問題編』『作文編』『数と図形編』)にじっくり取り組むのもよいでしょう。ただし、解答だけではなくしっかりと解説があるものを選ぶことがポイントです。自分が解いた方法がきちんとできているのか、よりよい方法・考え方はないのかを知ることが大切です。「なんとなくできた」ではなく、しっかり筋道が立てられること。それこそが本当の力をつけることにつながります。

 

text by吉原 功/Kou Yoshihara
プロフィール:公立中高一貫校入試の受検指導に長年にわたって携わり、数多くの受検生を志望校へと導いている。現在は都内において、自身の教室での指導を行っている。