【第五回】「まだ」それとも「もう」?-今の時期にやるべき入試過去問利用法― ~公立中高一貫校適性検査対策編

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【第五回】

「まだ」それとも「もう」?-今の時期にやるべき入試過去問利用法-
公立中高一貫校適性検査対策編 

 

10月となり、早いところですと12月、遅くても2月には適性検査本番!

となると、受験生のみなさん以上に保護者の方々が焦る頃です。(特にお母さん! それに比べて小6男子のなんとものんびりしていることか!)。

さて、このコラムをご覧になっているということは、入試過去問題集(過去問集)を購入されるか、またはそろそろ買わなくては、と気になってこの東京学参のホームページを訪問されているのではないでしょうか。既に過去問集が一通り揃って発売されているということは、この時期には必要だからです。

そこで、今までの経験から、志望校の過去問集の使い方を含めて、この時期、そしてこれからどのような勉強をするべきかについて、少し紹介させていただこうと思います。それぞれが通われている塾や勉強を始めた時期、現在の状況や勉強の進み具合によっても変わってきますが、このコラムがみなさんの今後への一助となればと思い、掲載させていただきます。

受検指導という仕事柄、適性検査直前に転塾して来る方もいます。どのように過去問集を使っているのかを聞いてみると、「本番に近い形で」と気合を入れて、時間を計ってタイムプレッシャーをかけて、『実戦的な演習』をしようという方が多いです。でも、一度出た問題は出ません。「この年だったら合格したね」と言っても、それは過去のもの。私の場合、過去の問題は分析のために使うべきだと考えています。

では、どのように使えばいいのでしょうか。まず、過去の問題を解く目的です。地の学力をトコトン鍛えて、どんな問題が出されても正面から受け切って解答をする! という力があるのは理想ですが、なかなかそうはいきません。ましてや現在小学6年生でそこまでの力があるのはすごいこと。そこで、相手(志望校)を知ることで戦略的に合格に近づいていくために過去の問題を分析することをお勧めします。

各学校には、育てたい生徒像があります。各都道府県または学校ごとに特色があり、どのような生徒に来てもらいたいか、どんな力を要求するかは、問題の中にしっかり反映されます。ですから過去問集は、時間を計ってただやるのではなく、タイムプレッシャーを感じずに、しっかり作問意図を把握するために使うべきです。

過去問集に臨めるだけの力がないままタイムプレッシャーをかけたところで、頭の中にインプットされていないものはアウトプットできるわけがありません。ここはじっと焦らず、自分が受ける学校の問題が要求するレベル、作問意図、傾向をしっかりと把握してください。

年内に適性検査がある学校を受検される場合は、今、この時期を逃してはいけません。

 

text by吉原 功/Kou Yoshihara
プロフィール:公立中高一貫校入試の受検指導に長年にわたって携わり、数多くの受検生を志望校へと導いている。現在は都内において、自身の教室での指導を行っている。